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日本臨床化学会 事務局
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-8-10-605
株式会社エム・シー・アイ内
TEL.03-3354-2006
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自己紹介
2004年東京大学医学部卒、2011年東京大学大学院博士課程修了、博士（医学）取得。2011年6月より東京大学医学部附属病院・検査部にて勤務。専門は検査学（特に臨床化学）、内科学（特に糖尿病代謝学）。
研究の紹介と今後の抱負
私は、医学部在籍時より、脂質学（特にリポ蛋白学、HDL）に興味を持ち、リポ蛋白代謝の研究、動脈硬化の研究に励んでまいりました。大学院終了後は、附属病院・検査部にて矢冨裕教授の下、生理活性脂質の研究にも取り組むようになりました。
今回受賞させていただきました内容は、「HDLのアポ蛋白であるアポ蛋白Mを通じて、代表的な生理活性脂質であるスフィンゴシン1-リン酸を臨床医学に応用することを目指す」という内容の研究でして、HDLの機能に興味を持ち研究の世界に飛び込んだ学生時代の初志と合致しており、非常に感慨深いです。今後は、伝統ある臨床化学会の学術賞の誉れを胸に、新しいリポ蛋白学・生理活性脂質学を展開するとともに、病態診断医学講座の大学院生、社会人大学院生の臨床検査技師を育てることにより、臨床化学の発展に少しでも貢献できるよう精進を重ねていきたいと思います。
自己紹介
2003年3月 熊本大学大学院薬学研究科博士後期課程修了、博士（薬学）取得。 同年4月南カリフォルニア大学・博士研究員、2007年よりNY州ロチェスター大学医療センター・講師。2008年 熊本大学大学院医学薬学研究部・講師、2012年より熊本大学医学部附属病院薬剤部・准教授（現職）。
自分の研究の紹介と今後の抱負
この度は、栄えある日本臨床化学会「奨励賞」にご選出いただき、学会ならびに選考委員会の諸先生方、ご推薦・ご指導いただいた先生方に厚く御礼申し上げます。私は、「がんの個別化治療の確立を目指した分子病態解明」をテーマに研究を展開しております。近年、分子標的薬の登場によりがん患者の生命予後の改善が認められ治療の選択肢は広がりつつありますが、早期診断や予後予測、治療の有効症例の特定・効果予測は困難を極め、分子レベルの病態把握による個別化治療の確立が急務とされております。当教室ではこれまでに、様々ながん種の臨床検体を用いた検討から、腫瘍抑制遺伝子CYLDが、悪性形質獲得・薬剤耐性化メカニズムに深く関与し、予後予測・効果予測マーカーとしての有用性を示す可能性を報告してまいりました。今後も、詳細な分子病態解析によりCYLDの臨床的意義を明らかにし、がん個別化治療への臨床応用を目指しさらに邁進してまいりますので、何卒ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
会社紹介
この度は、このような名誉ある賞を頂き大変光栄に思っております。日本臨床化学会代表理事はじめ、第55回学術集会会長、選考委員会の先生方に心より感謝申し上げます。
シスメックスは体外診断薬事業を中心とした製品・サービスをグローバルに提供し、世界中の人々に安心をお届けすることで、医療の発展と人々の健やかな暮らしに貢献しています。また、これまで取り組んできた血球計数検査の分野から免疫・ライフサイエンス領域へと事業を拡大し、新しい検査・診断技術の創出に取り組み、更なる検査の向上を目指して活動しています。
研究の紹介と今後の抱負
シスメックスでは、グループ企業理念「Sysmex Way」において「ヘルスケアの進化をデザインする」をミッションに掲げ新しい診断技術の開発に注力しています。この度、技術賞を受賞させて頂いた肝線維化の進展の診断する新規糖鎖バイオマーカー「M2BPGi」は産官学の連携の成果です。現在、複数の医療機関にてM2BPGiに関する臨床評価が実施されており高い評価を得られているだけでなく、肝生検および他の血清マーカーにない興味深い臨床データが蓄積されつつあります。今後も新しいコンセプトである糖鎖構造変化を捉える糖鎖バイオマーカーを活用し、新たな診断技術を開発しつづけ、さらに日本発の技術を世界展開することで世界の医療への貢献も行ってまいります。最後に、本技術を開発するにあたり、多くの先生方にご協力・ご指導を頂きましたことを改めてお礼申し上げます。
Background:
Research summary and future perspectives:
It’s a great honor and privilege to be recognized with best publication award by the Japanese Society of Clinical Chemistry (JSCC). I am deeply indebted to the award selection committee and JSCC for this recognition. I am equally thankful to Prof. Hitoshi Chiba and Prof. Shu-Ping Hui for guidance and supervision to this award winning paper entitled “Identification of molecular species of cholesteryl ester hydroperoxides in very low-density and intermediate-density lipoproteins.” In this paper, we reported several molecular species of cholesteryl ester hydroperoxide (CEOOH) in the plasma and native triglyceride-rich lipoproteins. Although cholesterol, particularly carried in LDL is considered to be a prime culprit for atherosclerosis, we have been known for several decades that almost half of all myocardial infarction occurs among individuals who have average level of plasma cholesterol. Therefore, the considerable amount of research is being done to reveal biomarkers that can provide information about future cardiovascular risk above and beyond cholesterol. Since the oxidative modification of lipids is one of the major determinants of the vascular risk, the CEOOH that we have identified can be relevant targets to be used as a biomarker for the primary prevention of cardiovascular diseases. Furthermore, our demonstration of the existence of CEOOH in VLDL and IDL may provide new insight to understand the pathogenicity of triglyceride-rich lipoproteins. We will continue to work on oxidized lipids to get more information about its association with vascular diseases and to determine the clinical utility of its measurement.
